長寿庵 院内店 [東千葉駅/千葉市中央区]

よくぞ今まで生き残ってくれていました!と感謝の気持ちでいっぱいです。真に和風の醤油味ラーメンをお求めの方、ぜひご来店を。

4.5
ラーメン
中華そば
投稿日
2015年09月20日
ライター
Mr. X
長寿庵 院内店 - 中華そば
長寿庵 院内店 - 中華そば
中華そば
4.5

ども、Mr. X です!

なにやら旨いラーメンを食わすお店があると聞きつけ、行こうかどうか思案中であった。
現在地は千葉パルコ付近。スマホを取り出しマップアプリで検索してみると、徒歩 7,8 分の距離にそのお店がある。
只今の時刻は 14 時。世間一般のランチタイムは過ぎているので、混雑は避けられそうだ。
時間帯的にも距離的にも絶好のタイミングであり、このチャンスを活かさねば、ということでマップを頼りにお店へと進路をとることにした。

ふらふらと歩くこと 10 分程度、少し迷いつつもお目当てもお店に辿り着いた。
ここですよ、ここ!
デンと構える「そば処」の文字。
…ってお蕎麦屋さんじゃないですか?

そば処 長寿庵

そば処 長寿庵

そうなんです、お蕎麦屋さんなのです。
誰もが一度は聞いたことのある、お蕎麦屋さんの代表的な店名「長寿庵」さんです。
お蕎麦屋さんであるのですが、ラーメンの評判はそこそこ良いお店なのです。

その評判を確かめたいという理由はもちろん、あっさりした和風の、そう純和風ラーメンを食べたい!という欲求から同店に訪れた次第です。

では、深呼吸して気持ちを整え、いざお店の引き戸を引きます。

ガラガラガラ…

昭和レトロな店内

昭和レトロな店内

やや緊張しつつ入店しますと、お婆ちゃん店員さんが出迎えてくれました。
お婆ちゃん店員さんのとても癒される素敵な笑顔が印象的です。
小難しそうな店主が睨みをきかすようなお店でなくて良かった、と少し安心しました。
先客はなし。 (後客:女性2名)

店内は、これぞ町の蕎麦屋さんという雰囲気であり、ノスタルジー溢れる哀愁が漂っています。

二人がけテーブルの片方の椅子にカバンを置いて着席する体勢をとるも、やはり店内は空いているので広々とした四人がけテーブルに移動しようと思いたちました。
お婆ちゃん店員さんに確認を取ると、「どこでも好きな所にお座りなさい」と心良く言ってくださいました。
お言葉に甘えて、四人がけテーブルに着席します。
と同時にお婆ちゃん店員さんがお冷を運んでくれたその瞬間、卓上のメニューを一瞬確認し、「中華そばください」と即オーダーです。
メニューを見たのは、正式名称が「ラーメン」または「醤油ラーメン」の可能性があったので、確認したかったからです。

お婆ちゃん店員さんの伝達により、迅速かつ正確に奥の厨房にオーダーが伝わりました。

待っている間、店内を少しだけ撮影させていただきました。

年季を感じるテーブルと椅子

年季を感じるテーブルと椅子
壁に掲げられたメニューの一部

壁に掲げられたメニューの一部

「中華の部」に、なぜか「茶碗蒸し」が?!(一番左端)
お値段が 850 円と、「茶碗蒸し」にしては少々値が張ります。
どんな一品なのか気になるところですので、今後機会があったら是非オーダーしてみたいです。

そして、待つこと5分程度。
ついに「中華そば」がやって参りました!
厨房の奥の方から、お婆ちゃん店員さんが一歩一歩、そして着実に運んで来てくれました。
まだ見ぬ「中華そば」の姿。
これは否が応でもテンション上がります!
そして、これが同店の「中華そば」です!
ジャジャーン♪

中華そば

中華そば

ビジュアル的には至ってシンプルな「中華そば」なのであります!
しかし、丼の脇に添えられた酢とラー油が只者ならぬ雰囲気を醸し出しております!

酢とラー油

酢とラー油

そして、トッピングのグリーンピースに完全に打ちのめされました!

と、こんな感じで久しぶりにテンションが上がりまくってしまった、わたくし Mr. X なのであります!!

それでは、いざ、行かせていただきます。
まずはスープから!

スープ

スープ

スープ

ひとくち口に含むと、その瞬間、一気に昭和の時代にタイムスリップしてしまう錯覚に陥ります。
昭和テイストの代表格と言っても過言ではない、古き良き時代を象徴するスープのお味です。
一片の澱みのない透き通ったスープは、まさに芸術的至高のレベル。
そして、風味が心地よく行き届いた鰹の出汁と香りが、幸福感をより一層引き立ててくれます。
まさしくお蕎麦さんだからこそ出来る、鰹の魅力を最大限に活かした仕事に脱帽です。
少々大袈裟に書いているかもしれませんが、そう、誰もが心の片隅に置き忘れていた何かを思い出させてくれる、そんな鰹出汁の中華スープは現代だからこそ食すべき価値のある逸品です。

そば(麺)

そば(麺)

そば(麺)

弱めのウェーブがかかった中太の麺です。
水分量が若干少なめ?なのか、プツリプツリと歯切れよく噛み切れる麺です。
ラーメンではなく、「中華そば」と名乗ることに偽りのない麺です。
まさに「小麦のそば」という表現がぴったりの、小麦の旨味が凝縮された麺です。
大満足!

グリーンピース

グリーンピース

グリーンピース

先ほども書きましたが、こうしてアップで見てみますと、これ本当に泣けてきます。
このトッピングを考えた人は本当にセンスがあるなぁ、と関心してしまいます。
たまたま「カレーそば」用のグリーンピースを乗せてみた、という説(あくまで説)がありますが(本当?)、このグリーンピースがあるかないかで、この「中華そば」の印象は大きく変わってきます。
グリーンピース、「蕎麦屋の中華そば」を主張するには最強のトッピングであることに間違えありません。

焼豚(やきぶた)

焼豚(やきぶた)

焼豚(やきぶた)

見てください!この色ツヤ、そして質感。美味しそうですね!
それでは頂きましょう。
パクリ。
う、うぉーーー。
食べた瞬間、「これは焼豚(やきぶた)という食べ物であって、決してチャーシューではない!」と脳天を貫くように強く意識させられました。
脳髄の根幹からダイレクトに、そしてはっきりとメッセージが伝わってきたのです、これは ”やきぶた” であると。
チャーシューとの違いを端的に、または明確に説明できませんが、味付けと食感の記憶がそう解釈させていると思われます。
さらに、絶品のスープに浸して一緒に食しますと、相乗効果でさらに旨味が増します。
もちろん、味つけ・肉の質・食感など、品質は焼豚単体として完璧です。
恐れ入りました。

スープ & 酢

酢をひとまわし

酢をひとまわし

せっかくなので、少し残しておいたスープと麺に、付属の酢を投入してみましょう。
(辛いの苦手なので、ラー油はスルーです)
酢が入り過ぎないように、のの字を書くようにひとまわしして、いざ実食。
おぉ、程良い酸味とスープの相性は悪くありません。
それどころか、酸味によって食欲が刺激され、もっと食べたくなってしまいました。

しかし、名残惜しいですが本日はここまで。
腹八分がベストだと言い聞かせ、いさぎよく箸を置きます。
次回来店する機会があれば、大盛りの「大中華そば」のオーダーを要検討です。

大中華そば 700円

大中華そば 700円

総評

いや〜、お蕎麦屋さんの「中華そば」侮れません。
そして、よくぞ今まで生き残ってくれていました!と感謝の気持ちでいっぱいです。
あっさりさっぱり、真に和風の醤油味ラーメンをお求めの方、ぜひご来店を。

お世辞抜きにして、わたくし Mr. X も是非また再訪したいお店です。
そう考えると、今から楽しみです!
本日はご馳走さまでした!!

暖簾

暖簾
看板

看板

おまけ

今回訪れた「長寿庵」さんもそうですが、「松月庵」「花月庵」など、蕎麦屋の店名に「庵」が付くことが多いですよね。
いつも疑問に思っていたので、今回 Google 先生に尋ねてみました。
先生いわく、要約すると以下のようなことらしいです。

「庵」とは、小さな住居を意味する言葉で、僧侶などが住む家に用いられた用語です。
江戸時代の中期、「道光庵」という庵室があり、この庵主が信州出身の蕎麦打ち名人で、檀家の人々に蕎麦を振る舞ったところ、たちまち評判になったそうです。
この「道光庵」の名声にあやかろうと、当時の蕎麦屋では屋号に「庵」をつけるようになったそうです。
それが今に伝わっているとの事です。

ラーメン店詳細情報

来店日2015/09/15
店舗名長寿庵 院内店
注文品中華そば
お値段600円
本日の満足度 4.5
所在地 千葉県千葉市中央区院内1-4-2
最寄駅JR東千葉駅
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