月と鼈(つきとすっぽん) [新橋駅/港区]

平日の13:30。お店の前には4人ほど並んでいる。1時間前にお店の前を通り過ぎた時は7、8人並んでいたのでまだマシか。という事で列の最後尾につく。 並ぶのは本意ではないが、看板の中心に光り輝く「煮干」の文字に、並んでも食…

3.0
ラーメン
煮干中華蕎麦一段搾り
投稿日
2013年05月17日
ライター
Mr. X
煮干中華蕎麦一段搾り-月と鼈(つきとすっぽん) [新橋駅/港区]
煮干中華蕎麦一段搾り-月と鼈(つきとすっぽん) [新橋駅/港区]
煮干中華蕎麦一段搾り
3.0

平日の13:30。お店の前には4人ほど並んでいる。
1時間前にお店の前を通り過ぎた時は7、8人並んでいたのでまだマシか。という事で列の最後尾につく。

並ぶのは本意ではないが、看板の中心に光り輝く「煮干」の文字に、並んでも食したい衝動が抑えられなかった。
理由は分からないが、今まさに「煮干」が溶け込んだスープのラーメンを食す以外に考えられない状況なのだ。

並んでいると、私の後ろにすぐさま2人が並んだ。
すると店内から女性店員が出てきて、その2人組みに対して何やら話し出した。
あまり大きな声でなかったのと、通りを走る車の音にかき消され、店員さんの声はあまりよく聞こえなかった。
店員と2人組みの会話が終わると、その2人組は店内に入っていった。どうやら券売機で食券を買っているようだ。

2人組みが戻ってきたので、その内の1人に「食券買ってから並ぶんですか?」と尋ねてみたところ、「初めてだからよく分からないけど、そうみたいです」的な回答が返ってきた。
なんかあいまいな回答だったので、前に並んでいる人に同じ事を尋ねると、食券を買ってから並ぶことを断言された。
それではと、列を外れ食券機に向かった。

店内に入り、券売機の前に立ち、食すべき食券を探す。
食すべき食券とは、いつものように「その店の一番シンプルで飾りっけのない定番ラーメン」だ。
券売機のボタンの配置から、左上が探している「定番ラーメン」と察する。しかし、一番上のラインナップは「つけ麺」のようだ。「つけ麺」を推している店によくある事で、温かいラーメンより上に「つけ麺」を配置している場合が多いので、今回もそのパターンかと、特に深く考えず、視線をその下の二段目に移した。
二段目の一番左が目指す「定番ラーメン」のはずである。そこにあったラーメンの名は「煮干中華蕎麦一段搾り」。
「一段搾り」の意味がよく分からないが、風格を感じるも、何となく胡散臭さも感じる。でもまあ、こんな名前もありかもね。くらいに考えればどうって事はない。もしかしたら、名は体を表すかのごとく、感動的な逸品の可能性もある。
これは期待できる。って事で、「煮干中華蕎麦一段搾り」を購入し、喜び勇んで列に戻った。

程なくして、先ほどの女性店員さんが、食券を回収に来た。
すると店員さん、私の顔を見るなり「あなた、後ろに並んでください」と上手な日本語で言ってきた。店員さんは中国とか韓国の人です。
そこでピンときた。なるほどそうか、さっきは私を飛ばして後ろの2人組みに説明をしてたのは、私の存在に気づいてなかったのか。どんなに印象が薄いんだ俺は。

ということで「この人達より先に並んでたから」と言うと、店員さんの表情が曇った。どうやら信用されてないらしい。しょうがないので後ろの人に「先に並んでましたよね?」と聞く。後ろの人「先に並んでました」の発言。
そのやり取りで店員さんの誤解も解けたようなので、快く食券を受け取ってくれた。
そして、さらに列で待つ。

待っている間、何気なく壁に貼られたメニューを見ると、何とそこには衝撃の事実が!この時は、自分の目を疑わざるを得なかった。
メニューに「濃厚煮干蕎麦」なる商品があるではないか。しかも、これから食す予定の「煮干中華蕎麦一段搾り」より断然定番の位置に書かれている。
メニューの配置を見る限り「煮干中華蕎麦一段搾り」は二番手の商品。迂闊にも初めての店で二番手の商品を選んでしまったのだ。
では、なぜ券売機で二番手の商品を購入するという失態に陥ったのか、冷静に考えろ。そして、考えた。

回想してみると、券売機の上段を見た時「濃厚煮干蕎麦」があった気がする。しかし「濃厚」という文字から始まっているのと、全部が漢字だった為、先入観でこれは「つけ麺」だと勝手に判断してしまったのだ。
それに加え、その時は「列を外れて来ている」という不安感から、早く購入して列に戻りたい。という気持ちが強かった。自分より後ろに並んでいる人達がすでに食券を購入済みだったので、プレッシャーを感じていたは事実だ。
それらが合わさって、冷静さを欠き、今回の失態を招いてしまったのだ。

この事実を突きつけられ、テンションは一気に下がった。
しかし軌道修正する手はないものかと、必死に考えたが、もはや手詰まり。
すでに食券は回収されているし、注文しなおす事は難しそうだ。もう後の祭りである。
仕方がない、今回は運命を迎え入れよう。

そうこうしている内に、店内に呼ばれた。
自分を含め、大量5名様が一気に入店だ。

店内のカウンターに座し、ラーメンを待つ。
そして、待つこと3分程で「煮干中華蕎麦一段搾り」がやって来た。
第一印象は、丼というよりスタイリッシュな器に入った、見た目が上品なラーメンだ。
女性客を意識してるのか?少し勘ぐりながらも、眺めていても「一段搾り」のなぞは解けない。食してみれば何か分かるかも。
という事で、いつものように、まずスープを口に含む。
圧倒的な煮干感を期待していたのだが、全然物足りない。ほのかに感じられる煮干香。期待していただけに、イマイチ感は否めない。

並んでまで食したのに、今回は失敗した。
自分のメニュー選びに失敗した。
決してお店がいけないのでなく、また商品が悪いのではない。
自分の選球眼のなさに、ほとほと飽きれる一件だった。

今後は、同じような失敗は繰り返したくない。
メニューはじっくりよく読むか、あるいはネット等で事前情報を得て、オーダーすべき商品に的を絞って来店すべきかもしれない。

次回は絶対に「濃厚煮干蕎麦」を食すぞ!
「濃厚煮干蕎麦」に未練を残しつつ、テンション低めで店を出た。


看板

ラーメン店詳細情報

来店日2013/05/17
店舗名月と鼈(つきとすっぽん)
注文品煮干中華蕎麦一段搾り
お値段680円
本日の満足度 3.0
所在地 千葉県港区新橋4-27-7
最寄駅JR新橋駅

月と鼈(つきとすっぽん) 地図

千葉県港区新橋4-27-7
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